第391回平成25年度9月例会・見学会開催

9月1日(日)午後、東京都板橋区立郷土資料館講義室にて開催された。
担当役員高橋達郎、進行峯田元治
今回は弾薬収集見学会を兼ねており、会員のみ32名の参加であった。

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(見学の様子)

見学した弾薬類は弾薬研究・収集家の磯村照明氏・安田修氏から資料館に
移されたものであり、日本の弾薬としては世界屈指の量と質であると言われている収集品である。
宇田川理事長より、開会の言葉があった。(宇田川理事長)

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題目は
1、「幕末福岡藩主黒田長涛の西洋流導入の内実」
―孔中(銃腔)八角銃身の火縄銃の存在― 安田修、峯田元治
発表者 愛知県審査委員 安田修

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(説明する安田修氏)


同氏が所持している巣口から元まで○でなく八角に成形されている口径15㎜の
火縄銃に関しての背景、考察がその内容である。銘は「嘉永壬申九月」、「銃工児嶋昌次」、「鍛工一鬼精定」、形式は「陽流」、台師銘 「武藤忠利作」
銃口を観ると4條エンフィールド型ライフル銃のようであるが、筋は真っすぐでライフルにはなってない。黒田長涛は幕末蘭学式近代的な文明に興味を持ち、武器兵器のみならず、様々な分野で藩士を長崎に派遣し地の利を生かし、多くの文明の伝習を行った。銃ではゲベール、ヤーゲルなどを輸入した。この八角銃身火縄銃に関しても伝習文献に掲載されていたものだ。
製法は、八角の芯金に巻き張りさせたものであろう。見かけはライフル銃であるが、弾丸は回転しない。銃としての質は最上のものであり、
ライフル銃、ヤーゲル銃などに黒田家が高い関心を抱いていた証左の一例であろう。しかしライフル銃の理論を理解しない過渡期のものであったのかもしれないとの質問が出た。(下会員聴衆)

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2、「銃弾から見た日本の銃砲変遷」 JCCA附属弾薬研究センター
磯村照明氏(下 講演中の磯村氏)

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以前、日本は世界の弾薬収集家の穴場であった。その背景は幕末、世界の小銃、拳銃が多種輸入されその実包が残っていたからだ。また村田十一年式小銃をはじめ、多くの日本独特の弾薬を使用する銃が存在したからだ。
日本の弾薬は欧米の機構や弾薬を部分的には模倣したとも言われるが多くは独自なものであった。初期の前装時代の「通常型カートリッジ」「燃焼型カートリッジ」「自浄型カートリッジ」「閉塞型カートリッジ」「分離型カートリッジ」「長撃針カートリッジ」「完全縁打ち式カートリッジ」「完全中心撃発式カートリッジ初期型」など弾薬の歴史の説明があった。
古い弾薬の処理に関しての質問が多くあった。処理は「火薬取締法」に基づいて行い、安全を確認しないと収集はできないとのお答えであった。

○小西前館長から新館長のご紹介とご挨拶をいただいた。


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(左、日本銃砲史学会小西理事、右新館長)

○見学品の一部

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(砲弾各種)


○「講武所」の図面でないか、と思われる元図の検証

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○峯田事務局長から以下の説明と要請があった。
1、日本銃砲史学会50周年記念出版本雄山閣刊「日本銃砲の
歴史と技術」の会員販売。
2、今後の会員勧誘の指示に関して。
3、10月19-20日に予定されている長野県松本市における、次回見学例会。

○会合終了後近所においての懇親会には13名が参加した。

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(懇親会風景)


(管理人記この項以上)

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